人の本当の強さとは何か。
負けの先はなんなのかを問いかける。
“ボクシングロードムービー”
新進気鋭の映画監督・川島直人が「高崎グラフィティ。」（第一回未完成映画グランプリ／第32回高崎映画祭クロージング作品）以来、7年ぶりに手がけた2本目となるオリジナル長編映画。
本作は、カンヌ・ベルリン・ヴェネチアなどと並びヨーロッパの中でも重要な映画祭の一つとして知られているワルシャワ映画祭に正式出品され、海外からも注目を集めている。
川島は、“本当の居場所を求めて必死に生きる若者たち”を切実に描き、唯一無二の青春譚が出来上がった。
性格に難ありな新人王最有力と目されるボクサーのテルを演じるのは、第10回 TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞した吉村界人。
映画「モリのいる場所」「ミッドナイトスワン」を始め、話題沸騰中のNetflixドラマ「地面師たち」に出演し、新旧さまざまな映画人に愛されてきた吉村が、自信過剰な荒くれものでありながら、優しい兄貴分の一面も持つ不器用な主人公を全うしている。
テルの弟分であるベンを演じるのは、映画「佐々木、イン、マイマイン」「MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」、配信ドラマ「ガンニバル」（Disney+）、舞台「ヒッキー・カンクントルネード」、黒沢清監督最新作「Cloud クラウド」などに出演し、各界からその演技力と存在感を注目されている若手イチのバイプレイヤー・三河悠冴。
兄貴分のテルに憧れるあまり、自立できない青年を生々しく体現している。
脇を固めるキャストに、遠藤雄弥、宮田佳典、優希美青、テイ龍進、菅田俊などの実力派俳優が顔を揃えた。
キャストのトレーニングに並走し、１年以上にわたりボクシング指導を行ったのは自らも本作に出演する松浦慎一郎。
「百円の恋」「あゝ、荒野」「アンダードッグ」「春に散る」「ケイコ 目を澄ませて」など名だたるボクシング作品で俳優の指導に当たってきた。
そんな仕上がった俳優たちのボクシングシーンを川島は大胆なアクション演出で、臨場感を持たせている。
本作の試合シーンは、数々のスポーツ映画に触れてきた観客のみならず、スマホで見る配信動画に慣れた世代も引き込まれるはずだ。
新世代を代表する、新たなボクシング映画の誕生をぜひ目撃してほしい。
「自分しか表現できない男と、
誰かにしかなれない男。
ボクシングを通して見えたのは、
本物の強さだった。」
新人王最有力候補のボクサー・冴木輝彦（通称：テル）と生まれつき記憶力に長けているがコミュニケーションが苦手な友原勉（通称：ベン）。
二人は同じ団地で兄弟のように育った。ベンはテルを真似てシャドーボクシングをしていられるだけで幸せだった。
ベンにとってテルは憧れで、絶対だった。
だが、そんなテルが新人王決定戦で北澤に負けてしまう。
しかし、敗北後も、テルは何事もなかったかのように、あっけらかんと振る舞う。ベンにも変わらず優しく接するが、テルの生活は少しずつ荒み、遊び呆ける日々。
まるでボクシングなど初めから興味がなかったようにすら見えるその姿が、ベンを不安にさせた。
憧れだったテルを、たった一度の敗北により失ってしまったのだ。
そんな喪失に耐えられないベンはある日、テルのグローブを持ち出して、「テルは負けない」「テルは負けない」と何度も呟きながら宿敵・北澤に復讐を誓い、歩き始める。
-
吉村界人 as 冴木輝彦
1993年生まれ。東京都出身。
2014年『ほとりの朔子』（深田晃司監督）でデビュー。同年『ポルトレ PORTRAIT』で映画初主演。
2018年、第10回TAMA映画賞 最優秀新進男優賞を受賞。
主な代表作に映画『サイレントラブ』『神は見返りを求める』『ミッドナイトスワン』『獣道』『ディストラクション・ベイビーズ』、ドラマ『君が獣になる前に』『A2Z』『左ききのエレン』『僕たちがやりました』など。
Netflix『地面師たち』が配信中。 -
三河悠冴 as 友原勉
1994年2月2日生まれ。千葉県出身。
2012年に俳優デビューし、映画作品を中心にテレビドラマ、CM、舞台など多岐な分野に渡って出演。
近年の主な出演作に映画「MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」（22）「さかなのこ」（22）「Cloud クラウド」（24）、ドラマ「飯を喰らひて華と告ぐ」（24）、「ガンニバル」（23）、舞台「ヒッキー・カンクーントルネード」（21）「みわこまとめ」（24）など。
公開待機作に「ココでのはなし」（24年11月）を控えている。 -
遠藤雄弥 as 青山拓人
1987年生まれ、神奈川県出身。
2000年に映画『ジュブナイル』（山崎貴監督）で主人公の少年時代を演じ、映画デビュー。
その後、多くの映画・ドラマ・舞台に出演。近年の主な出演映画として『幻肢』（14/藤井道人監督）、『HiGH&LOW THE MOVIE』 シリーズ（16〜17/久保茂昭監督）、『それでも、僕は夢を見る』（18/山口健人監督）『泣き虫しょったんの奇跡』（18/豊田利晃監督）、『空母いぶき』（19/若松節朗監督）、『無頼』（20/井筒和幸監督）、『ゴジラ-1.0』（23/山崎貴監督）など。
2022 年には、第 47 回セザール賞オリジナル脚本賞を受賞した『ONODA 一万夜を越えて』（21/アルチュール・アラリ監督）に主演。 以降、『の方へ、流れる』（22/竹馬靖具監督）や『辰巳』（24/小路紘史監督）などで主演し、『朽ちないサクラ』（24/原廣利監督）にも出演と多彩な映画に出演。
今後も『室町無頼』（25/入江悠監督）『男神』（25/井上雅貴監督）など公開作を控えている。 -
宮田佳典 as 北澤遊馬
1986年9月22日生まれ、大阪府出身。
2017年、劇団柿喰う客に入団。舞台へ出演する傍ら、岸善幸監督『あゝ、荒野 後編』をはじめとした映画や、ドラマ「宮本から君へ」（18）、NHK連続ドラマ小説「まんぷく」（18）などへと活動の幅を拡げていく。近年の出演作に、主演を務めた『サボテンの海底』（22/藤本楓監督）、『水魚之交』（23/五十嵐耕平監督）、『悪は存在しない』（23/濱口竜介監督）、『SUPER HAPPY FOREVER』（24/五十嵐耕平監督）、「TOKYO VICESeason2」（23/WOWOW）、「七夕の国」（24/Disney+「スター」）など。 -
優希美青 as 望月里香
1999年生まれ。福島県出身。
2012年『第37回ホリプロタレントスカウトキャラバン』にてグランプリを受賞し、2013年『雲の階段」でデビュー。
同年NHK連続テレビ小説『あまちゃん』2015年『マッサン』に出演。2015年『でーれーガールズ』で初主演。
主な出演作に映画『神様の言うとおり』『暗殺教室』シリーズ『ちはやふる‐結び‐』『ママレード・ボーイ』『NO CALL NO LIFE』、ドラマ『デスノート』『商店街のピアニスト』『夫婦が壊れるとき』『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』に出演。 -
松浦慎一郎 as 吉田一
1982年9月22日生まれ。長崎県五島列島出身。
映画『ケイコ 目を澄ませて』（22/三宅唱監督）、映画『すばらしき世界』（21/西川美和監督）、映画『万引き家族』（18/是枝裕和監督）、映画『オアシス』（24/岩屋拓郎監督）、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ！』（23年）など多数の話題作に出演。 -
テイ龍進 as 秋山徹
1973年生まれ。兵庫県出身。
2007年に、映画『キネマの大地（紀録黎明）』（向陽監督）で主役の日本生まれ の華僑役を演じ、注目を集める。
主な代表作に映画『禅 ZEN』（09）、『スマグラー』（11）、『図書館戦争』シリーズ、「燕 Yan」など。
本年は『バジーノイズ』、『カラオケ行こ!』、『つゆのあとさき』が公開。 -
菅田俊 as 岩城耕太郎
1955年2月17日生まれ。山梨県出身。
劇団状況劇場で活動後、映画『あぶない刑事』で映像デビュー。以後、テレビ・映画・オリジナルビデオ・舞台で活躍。
また『キル・ビルvol.1』（03）『ラストサムライ』（03）『CUT』（11）『DIRTY HEARTS』（11）『BUNRAKU』（12）『NINJA 2』（13） 『沈黙 -サイレンス-』（16）など海外作品にも多数出演。近年では日米共同制作のドラマ『TOKYO VICE』シリーズにレギュラー出演している。
本予告
ティザー予告B編
ティザー予告A編
-
川島直人 監督・脚本・編集
1990年⽣まれ。⽇本⼤学芸術学部映画学科映像コース出⾝。
2016年より、映像制作会社ガンズロックに所属。
同年⾃主映画「始まりの鐘をならせ」で FOX短編映画祭にて最優秀賞を獲得。
その後「未完成映画予告編大賞」にてグランプリを獲得し、2018年「⾼崎グラフィティ。」にて、監督として商業デビューを果たす。 -
敦賀零 脚本
東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻脚本領域修了。
株式会社アンドリーム所属。
近年は脚本家、漫画・WEBTOON原作者として活動。
『LIKE THAT OLDMAN』（第15回下北沢映画祭三冠）
『ココでのはなし』（第39回ワルシャワ映画祭正式出品）
など、注目を集めている。
吉村界人主演作品の脚本を執筆するのは本作が四作目となる。 -
岩渕隆斗 撮影
1993年生まれ。
2017年、照明技師としてCM、MVを軸にキャリアをスタートさせる。
照明に従事する傍ら、カメラの道へ。
2024年公開の映画「火の華」と「ココでのはなし」では撮影を担当。
携わった作品が続けて国際映画祭に出品されている。 -
友田直孝 照明
1985年生まれ。東京都出身。
日本大学藝術学部映画学科を卒業した後、照明の道へ。
株式会社HILITE代表取締役。
映画、CM、MVなど多岐にわたる作品で照明を担当。
近年の作品は、「SOUND of LOVE」（2024）、「唄う六人の女」（2023）、「Daughters」（2020）など。
映画「唄う六人の女」で令和5年度照明技術賞新人奨励賞を受賞。 -
寒川聖美 録音
1995年生まれ。
UTB映像アカデミー（現：TMS東京映画映像学校）を卒業後、録音技師/サウンドデザイナーの吉方淳二氏に師事し、2017年からフリーランスで映画、ドラマ、CM等の録音/整音をしている。
最近の主な作品は、ジャパニーズ スタイル Japanese Style（2022）録音/整音、やまぶき（2022）録音、君に幸あれよ（2023）録音/整音、ただ、あなたを理解したい（2024）録音など。 -
秦悠羅 美術
武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科卒業。
テレビ番組制作会社のアシスタントディレクターで業界デビュー。
その後、映像美術会社に転職し、美術としてのキャリアをスタートさせる。
MVのセットデザイン、装飾をメインにしつつ、近年はCM、映画、ドラマなど分野を広げている。
川島監督作品では、Abemaオリジナルドラマ『箱庭のレミング』第2部「私刑クラブ」に続き2作品目。 -
長尾洋輔 音楽
1988年10月22日生まれ。
作曲家、編曲家、シンガーソングライター。
同志社大学出身。
学生時代より、バンド活動、楽曲制作サポート活動他、様々な音楽活動を経て、2013年より作家として活動。
コマーシャル音楽、映像作品音楽、空間音楽他、アーティストプロデュース等も行う。
長編一作目の「高崎グラフィティ。」から川島監督の音楽を担当している。 -
MAFUYU ヘアメイク・特殊メイク
1989年生まれ。三重県出身。
名古屋モード学園卒業後、2010 年に（株）ダルクモデルズアンドファクトリー入社。
2年のアシスタントを経て、独り立ち。
2017年渡米。CINEMA MAKEUP SCHOOL 卒業後、AKIHITO IKEDA氏に師事。特殊メイクを学ぶ。
2018 IMATS makeup competition NY ファイナリスト、2023年 参加映画の塚本晋也監督「ほかげ」がベネチア国際映画祭にてIPAC賞を受賞。 -
牧野優志 衣裳
1992年生まれ。
バンタンデザイン研究所スタイリスト科出身。
2018年フリーランスのスタイリストとして活動開始。
主な作品としては、
映画「春の結晶」「ココでのはなし」
MV SKY-HI 「Sarracenia」Nissy×SKY-HI「Stormy」BMSG POSSE 「MINNA BLING BLING」など、MV、映画、CMを中心に幅広いジャンルで活動。 -
Toshiki Kamei カラリスト
1991年生まれ。
2013年からCutters Studios Tokyoに所属。
エディター・カラリストのアシスタントを経てオーストラリア出身のベン・コンキーに師事し、2017年よりカラリストに。シカゴ本社と連携した海外案件も数多く担当。
フィルムトーンを得意としCMやMVなどビューティー作品を手がけるカメラマンから絶大な信頼を得ている日本トップレベルのカラリスト。
自身が手がけたPS4 『Gravity Daze: Gravity Cat』は、世界最大の広告祭カンヌライオンズにてフィルムクラフト部門ゴールドを受賞。その他、ACC TOKYO CREATIVY AWARDSでグランプリ、総理大臣賞を始めとする世界各国の広告賞で30以上の賞の受賞に貢献する。
2021年、カラーグレーディングカンパニーのARTONE FILMをカラリスト石山将弘と共に設立。 -
田村有斗 アートディレクター
TM INC. アートディレクター。
日本大学藝術学部デザイン学科を卒業後、電通テック、MR_DESIGNを経て、デザインスタジオTM INC.を設立。
CI・VI設計、広告やパッケージのアートディレクション、プロダクトデザイン、空間演出まで、ビジュアルコミュニケーションを軸にした総括的なクリエイティブを幅広く手掛ける。 -
Ryoma Kawakami フォトグラファー
1993年生まれ。東京都出身。
幼少期に両親の仕事の関係で渡仏。
明治学院大学文学部芸術学科中退後、スタジオ勤務を経て2015年に単身で渡米。
帰国後2017年に独立しフリーランスフォトグラファーとして活動。 -
劉逸筠 ミキサー
台湾出身。
臺北藝術大學映画学科卒業後、3H Sound Studio Ltd.に所属。
整音、効果音両方をエディットするサウンドエディターとして台湾/中国/マレーシア/香港などの映画に参加。
2019年に来日し、現在はレスパスビジョン株式会社でサウンドエディットの他にミックスを担当。
近年携わった作品に『1122いいふうふ』、『茶飲友達』など。 -
鈴木章仁 オンラインエディター
1996年生。東京ビジュアルアーツ出身。
2017年レスパスビジョン入社。2019年よりチーフエディターに昇格。
TVCMやミュージックビデオを中心に担当。